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コーチングのいろいろ

 

日本で「コーチング」と言うが話題になって来たのは2000年代の初頭からです。 最近では大型書店で「コーチングコーナー」も登場するほどになっています。「コーチングとカウンセリングは何が違うの?」「コーチングとコンサルティングは何が違うの?」は多くのコーチング関係の書籍やホームページで紹介されるようになりました。

ただ、確立したサイエンス領域と異なり「コーチングとは何?」に対する答えは「人それぞれ」の部分があるのも事実です。例えば、野球のピッチング・コーチ、バッティング・コーチなどの名称からコーチングをイメージする方も多いと思います。

「恋愛コーチ」や「ダイエットコーチ」、「お部屋掃除コーチ」を名乗る方もいらっしゃるそうです。

先人たちが作り上げた手法をもとにして、心理学等の研究成果などから新しいコーチングのスタイルが登場していますが「コーチングは質問型のコミュニケーションでしょ?」と言われることも多いです。 それは、企業の中で行われている「メンタリング」に近いアイディアですね。

確かに、それも「ひとつのコーチングの形式(方法論)」です。 「答えはクライアントの内側にある」と言うフレーズもコーチングに関わる会話の中で頻繁に耳にするフレーズです。 そのような前提に立って行われるコーチングは「頭(考え)の整理整頓を求めている人」には大変に効果的です。

一方で、「個人や組織の生産性を飛躍的に向上させたい」「イノベーション(変革)を起こしたい」と言う人(クライアント)を対象にしたコーチングも存在します。成功するためには「目標を明確にする」「大きな理想を目標とする」と言われます。それらが適切に実行できればイノベーションは可能です。ただ、そもそもそれが出来ずに苦労している方も多いですし、「言っていることは分かるような気がするけれど具体的にイメージ出来ない」と方もいらっしゃいます。 「精神論ではないの?」と言う疑問もあるでしょう。

私は「個人や組織の生産性を向上させること」、「システムや業務プロセスの品質を向上させること」をコーポレート・コーチとして行ってきました。 工学的、合理的なアプローチだけでは目的が達成されない現実を克服するためにコーポレート・コーチとなったのです。

「イノベーションを実現する」と言うと「自分たちの仕事とは関係ない」と思われる方も多いと思いますが、必ずしもそうとは限りません。 逆にイノベーションを起こすことができないために、組織が崩壊していく時代になっているのです。コスト競争に巻き込まれ、人員削減を繰り返し、結果的に組織が維持できず、時には不正を働く人たちのニュースをみなさんもご覧になったことがあるでしょう。

適材適所。

自分にふさわしいコーチングと巡り会うことで悩みを克服し、問題を解決する方が増えることを心から祈っています。

うつみ まさき

 (株)イノベーション・ラボラトリ

 コーポレート・コーチ