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会社・職場を良くするコーチング: 80対20の法則と信頼関係でリーダーは成長し、成果を上げる

あなたはリーダーとして、自分の職場やプロジェクトチームを良くしたいとは思いませんか? または、あなたは会社の経営者や経営幹部として自分の会社や事業部門の成績を上げたいと思いませんか?
実は、身近な方法でこの問題を解決することができます! そのひとつはリーダーが集める信頼です。

私の個人的な経験ですが、組織に責任のある立場の多くの人は部下やチームメンバーに不満を持っています。 最初にお話を伺う際に、そのような不満・愚痴についてのお話が次々と出てきます。 
リーダーになる人は何かの能力が秀でています(優秀な人材です)。 だからこそ、周囲を見て「人材が育たない」「優秀な人がいない・採用できない」「職場・プロジェクトが良くならない」と不満になるのでしょう。

過去のデータですが、経済産業省の調査でベンチャー企業が経営危機に陥る理由として「経営管理能力の欠如」「商品・マーケティング戦略のミス」「市場環境の悪化」などを上げられています(http://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/kikidatabase/index2.html )。 これは大企業が経営危機に陥る理由と同じです。 これらの課題をひとりの人間の能力だけで解決することはできません。 だからこそ企業規模には関係なく、常にリスクと直面している多くのリーダーは周囲に不満を持つのです。

それでは、この課題を解決するための王道をご説明します。 
80:20の法則」をご存じでしょうか? この法則は発見者の名前から「パレートの法則」とも呼ばれます。 この法則によると、「成果は限られた範囲の努力・投資結果に偏る」のです(経験則です)。 たとえば、営業部門の売上げは約20%の人がたたき出します(特定のスーパー営業パーソンが営業部を支えています)。 ものづくりの作業では、製品故障は約20%の部品に集中します(第2次世界大戦後、デミングやジュランの指導により日本製品の品質革命に貢献しました)。 社員教育などで全員の強化・底上げは大切ですが、リーダーは組織の中核になる20%のサブリーダーを味方につけ、強化すれば効果的に組織の成績は上がります。 そして、サブリーダーがその周囲を強化することで一層職場・チームは劇的に成長します。 

リーダーが大切にするポイントは、
 ・マインドセット
 ・コミュニケーション・コーチング能力
 ・信頼されるリーダー像づくり(ラポール作り)

ここでは、「信頼されるリーダー像づくり」についてお話をします。 「周囲からの信頼」は実績・経歴・業務知識も大きく影響しますが、それだけで信頼されることはありません。 (信頼されることと、周囲の提灯持ち・YESマンから褒められることは全く違うからです。) そして、周囲の仲間に信頼されない人は会社・プロジェクトを中長期的に成長させることが絶対に出来ません。(それは、企業規模に関係ありません。大企業だからと言って、リーダーが優れた人格者とは限りません。)

ある大企業A社で新しく社長になったTさんは、社長に就任後社内外に向けて親しみのあるメッセージを発信することで会社のイメージアップを図りました。 多くの場合、新社長は「独自色」を出すことが求められています。 Tさんの場合は「親近感」だったのです。 作戦としては大変に良い作戦でした。 が、会社の業績が思わしくありません。 経営幹部たちも含めて、必ずしも適切な人事をしているように見えません。 結果的に、業績悪化によりA社はリストラ(人員削減、事業撤退)を繰り返す結果になりました。 実は、Tさんの親近感作戦は独自色を出すための社長スタッフの演出だったのです。 Tさんは人間的な魅力が欠けており、経営幹部や社長スタッフの信頼を失っていたのです。(たとえば、「トップセールスと称してゴルフばかりを楽しんでいる」と社内で噂をされるまでになりました。)

リーダーは多忙です。 目の前に「やるべきこと」が山積しています。 しかし、自分の行動が周囲から常に見られていることを忘れているリーダーがとても多く、そのリーダーのもとでは衰退がはじまります。 80対20の法則を上手に活用することは、まさにレバレッジを効かせることです。 まずは正しい優先順位に従って行動することです。 必要な人たちに信頼されることです。

上司の顔色ばかりを見ているリーダーを信頼されるでしょうか? 勉強不足のリーダーは信頼されるでしょうか? 部下を信頼しないリーダーは信頼されるでしょうか?

信頼されるリーダーのところへは正しい情報がタイムリーに集ります。 だから正しい判断ができます。
信頼されるリーダーには助言・アドバイス・対話をしてくれる人がいます。 自分ひとりの判断でものごとを決める習慣を身につけると、新しい刺激がなく、達成感を失い、惰性で行動します。 助言・アドバイスがもらえる仲間・メンター・コーチを職場の内外に持つことはリーダーには必須です。
信頼されるリーダーだからこそ、常にやり甲斐・達成感を感じながら仕事に臨むことができるのです。

うつみ まさき
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
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