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会社・職場を良くするコーチング:圧倒的に稼ぐ営業マンは冬のカラスにならない(戦力強化)

どの会社にも圧倒的に優秀な営業マン・営業レディがいます。
多くの場合、彼らは営業部門の2割程度ですが、売上げの8割近くは彼らの成果です。  それが、中長期的に続きます。

成果を出す要因は個別に色々とあるでしょう。
ただ、少なくともマインド(頭の使い方)は共通した彼らの特徴です。
圧倒的に稼ぐ営業パーソンのことを考えると、たびたびニュースとなる「冬に大量死するカラス」を思い出します。

今年(2018年)の1月に埼玉県地方でカラスが大量に衰弱死していることがニュースになりました。
(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180105/k10011280271000.html)
実は、数年前にも同じようなニュースが流れました。
原因は調査中ですが、農薬等の影響ではないことは分かっています。
カラスは頭が良いことで知られていますが、何かしらの冬の環境変化に対応できずに衰弱したのかもしれません。
特に、年末になりゴミの回収が正月休みとなることや、急激に気温が低下することは頭の良いカラスたちにとっても想定外だったことでしょう。

頭の良いカラスの本能だけでは現状に最適化できても、変化に対応できないのです。
「カラスの限界」がそこにあるのです。

私たちが生きているビジネスの世界も市場・環境の変化が激しく起きています。
今まで売れていたものが急に売れなくなったり、急に強力な競争相手が現れて顧客を奪われてしまうようになったりすることは日常茶飯事です。

そのような中で、圧倒的な成績を出し続ける営業マン・営業レディは何を考え・行動しているのでしょうか?

たとえば、これはT社営業担当Fさんの体験談です。

Fさんはあるエリアで量販店への商品の売り込みを担当していました。
それまでFさんたちのビジネスでは、量販店の仕入れ担当者に売り込みをすることが常識でした。
そして、量販店販売担当者への商品教育は仕入れ担当者が営業時間外(早朝・深夜)に行っていたのです。

ある時、競合他社が量販店に安売り攻勢を仕掛けて来ました。
T社の多くの営業担当者たちは自社の商品性能や品質に自信があったので、「今まで通りなんとかなるだろう」と考えていました。

しかし、Fさんは他社の安売り攻勢に危機感を覚えました。
最終消費者は、「高い性能や品質の違いなど簡単には理解できない」と思ったのです。
そして、品質の違いは量販店の販売担当者であっても十分には理解できていませんでした。  そして、実際に危機はやって来ました

そこでFさんは、「販売担当者への商品説明をFさん自身が担当すること」を申し出たのです。
商品勉強会は早朝や深夜に行われるため、Fさんにとっては時間外の勤務です。
まだフレックスタイムや裁量労働制度などがなかった頃なので、特別な許可がなければ参加できません。
そもそも、メーカーの人間が直接に勉強会で説明するのは当時は「常識外れ」でした。
それでもFさんはT社の上司や量販店の仕入担当者を説得し、勉強会に参加しました。不思議と確信があったのです。

結果として、商品知識が豊富になった量販店からも感謝され、T社の商品はその後も売れ続けました。

多くの営業担当者はまじめで、努力をしています。
ただ、目の前の仕事をこなす努力をするだけでは市場・環境の変化に対応することが難しいのです
変化が起こると「冬に大量死するカラス」のように衰弱してしまいます。
そのような営業マン・営業レディは残念ながら珍しくありません。

上記のFさんの場合、「商品を量販店に○○個納品する」という目の前の目標だけではなく、「最終消費者に売れるためにどこがボトルネックになっていたのか」に注目していたので、当時としては常識外れの行動で成果を出すことが出来ました。

市場・環境の変化に対応できる「俯瞰して見る目」が決め手でした。
これは、どのような業種でも圧倒的な成果を出す営業に共通した特徴です。

「目先のことだけに努力するだけではなく、自分の頭で考える」ことは言われてみれば当たり前ですが、現実には難しいかもしれません。
努力をすることは「没頭すること」だからです。

だからこそ、ひとりではなく「仲間(信頼出来る人)」と話し合うことはとても重要です。
話し合うこと、対話することで新しい視点を手に入れることができます。
「自分自身との対話」のきっかけとなるからです。 それは、自分の無意識との対話のきっかけになります。 上記のFさんには信頼出来る仲間(コーチ、メンター)との対話がありました。

対話は必ずしも同じ職場の人でなくても構いません。
人と会話をすることで、自分自身と対話できれば良いのです。
信頼出来る仲間、協力者との対話はアイディアと行動力の原動力です。

対話は飛躍へのチャンスです。

うつみ まさき
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
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