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アニメ制作のブラック化から職場の生産性向上を考える
【ブラック職場、孤立化、職場の改善、視点を変える、コーチング】

アニメ制作現場のブラック化は、ある意味では「生産性が低い日本の職場」の象徴です。
制作現場の問題を知ることは、多くの職場も生産性を上げることに通じます。

経済産業省が「クールジャパン」に取り組む中で、日本国内においてもアニメーションは大きく社会的な地位が向上しました。
既に、アニメ産業は約2兆円産業に成長しています。
一方、アニメ制作現場は「ブラック職場」の典型例として世間に知れ渡りました。
 低賃金と長時間労働で、多くの若手アニメーターは疲弊していると報道されています。

最近、経済産業省がアニメ業界の劣悪な労働環境を改善することを目的として、描画ソフトに共通規格を導入することがニュースとなりました。
 アニメ制作現場「脱ブラック」へ 経産省、 描画ソフトに共通規格で作業負担軽減
 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180323/mca1803230500002-n1.htm

アニメ制作は、中国や韓国への外注化が進んでいます。
今の状態が続けば、国内産業としては維持が難しくなるとの危機感からの対策です。
 外注化とコスト競争が進むことで「ものづくりが衰退する現象」は、日本の代表的産業であった家電や携帯電話、半導体産業と共通しています。
  シャープや東芝の白物家電は中国資本の参加に入りました。
  DRAM製造から日本企業は撤退しました。

行政が積極的に支援・指導することを歓迎する意見も関係者からは聞かれます。
  自分たちの力だけでは業界は変わらないと諦めている人も多いからでしょう。

記事では、アニメ制作現場がブラック化するひとつの理由は下請け構造の中で膨大な後戻り作業が発生しているからであると伝えています。

多くの後戻り作業が発生することで生産性が落ちる現象は、国内の多くの業種・業界で発生しています。
実際に測定すれば分かりますが、多くのホワイトカラーの職場で長時間労働が問題化する理由は、(個人の能力が低いからではなく)ムダ作業・後戻り作業が多いことが原因です。
個人の能力を向上させるだけではなく、仕事の仕方(業務プロセス)を改善させなければ生産性は向上させることはできません。

しかし、人は「慣れ親しんだ現状」を変えることに強い抵抗感を持ちます。
アニメ制作現場のブラック化は、その意味で日本の縮図です。

そして、アニメ業界のビジネスモデルがアニメ制作現場のブラック化を加速させています。
 2兆円↑アニメ産業 加速する“ブラック労働”(https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3987/)

制作現場が儲からないビジネスモデルが出来上がっているのです。
しかし、問題点は分かっていても確立した構造を変えることは「できない」と多くの関係者(特に、業界のリーダー)が考えている結果でしょう。
 これも、衰退する組織の特徴です。

アニメーション産業の課題は多くの人が抱える課題・閉塞感の典型例です。

今までは、「時流に順応する」「現状にあわせる」ことが成功パターンでした。
しかし、それは既に限界に来ています。

多くの組織・会社では、多くのリーダーが目の前の仕事を処理することに忙殺され、新しい価値・業務・ビジネスモデルを作ることから遠ざかっています。

そして、多くのリーダーは孤立化しています。
 孤立化しているため、「目先の問題」ばかりが気になります。
 本質的な問題解決が先送りされ、時には無視されています。

また、現場が「職場として団結」することがなくなり、現場の声が組織トップに届くことも極めて少なくなりました。
 現場の危機感が組織の中で共有化されなくなれば、ムリ・ムダはますます強化されるでしょう。

目の前に存在しても見えていない機会やリスクが見えるようになれば、行動は変わります。
「意識すること」で見える世界が変わります。

では、そのためにどうすればよいでしょうか?

座禅や瞑想でストレスをなくし、視野を広げる準備をすることは意味があるでしょう。
 座禅は、過去には野球の川上哲治やバスケットボールのフィル・ジャクソンによって選手強化に取り入れましたし、今ではアメリカの五輪レベルの選手の強化にも活用されています。
  ~効果を実感するには、少し時間が必要かもしれません。~

コーチやメンターを持つことも大きな意義があります。
 コーチやメンターを持つことは、欧米ではリーダーの常識となっています。
 対話を通して、「ハッ」と気がつくことは誰でも経験します。
 発見は、外部からの刺激によって生じます。
  刺激を受け取ることができなければ、発見することはできません。
 (命令ではなく)発見したからこそ、行動を変えることができるのです。
 意識が変わることで、行動が変わります。
 そして、結果・成果が変わります。

私もコーチとして多くのリーダーをサポートしました。
新しい技術、知識、手法は意識が変わることで劇的に効果を発揮しました。
 不可能と思えるプロジェクトを成功させるためには、リーダーたちの意識が重要です。
 孤独なリーダーのみなさんだからこそ、味方が必要です。
 コーチやメンターを持つとは、味方を持つことです。

うつみ まさき
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
http://innovation-labo.com/
〒170-6045 東京都豊島区東池袋3−1−1 サンシャイン60 45階
~無料の個別相談をホームページから受け付けています~