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会社・職場を良くするコーチング:職場のテロリストに困った時に

信念を持って仕事をすることは大切です。
ただ仕事仲間との協調を無視して仕事を混乱させたり、ひどいときは精神的に追い詰めたりする人が後を絶ちません。 それがリーダー・マネージャーの場合には事態は深刻です。

ある職場で若手の中でも高いパフォーマンスを見せていたAさんが会社に出て来なくなってしまいました。 その当時、私は(コーチではなく)コンサルタントとしてその職場の人たちと仕事をスタートさせたばかりでし。 何が起きたのかを確認してみると「上司のBさんに厳しく叱責された」ことが引き金になったようです。 Bさんは「自分のやり方は絶対に正しい」と信念を持っているタイプです。 自分のやり方、考え方以外を認めません。 

信念があると言うよりは「原理主義的」なのです。 職場の原理主義者は反対意見を持つ人を暴力的な言葉・態度で厳しく攻撃します。 職場やプロジェクトで「テロ活動」をするテロリストです。 当然、職場・プロジェクトから多くの被害者を出すことになります。 「職場のテロ活動」は激しさを増す傾向があるため、無関係な人までも巻き込んで被害は拡大します。 まさに、悲劇の連続です。

ビジネスの現場は小学校の理科実験とは異なり、

 ・どのような時も、
 ・どのような場面でも、
 ・誰にとっても絶対に正しい方法

などありません。 

関係者がお互いの考え方や立場を理解し、尊重しながら「より良い選択肢を探し、行動する」ものです。 そのための実験や検証を繰り返すものです。 職場のテロ活動で短期的には成果が出たとしても、それは長続きしません。 職場が抑圧に耐えられなくなるのです。

ただし、職場のテロリストは短期的に成果を出す場合があるため「目に見える形で短期成果を重視する上司」には評価されやすく、出世したり、責任者になったりすることは珍しくありません。 
職場に「英雄願望・正義感を持った若者」がいる場合はテロリスト上司に戦いを挑みますが、少なくとも一対一の戦いでは多くの場合に敗戦を余儀なくされます。 上司の方が権限を強い持つため、そうなることは当たり前です。 ですから戦うのではなく、あるべき姿を実現する戦略・イメージに意識を集中するべきでしょう。

テロリストがどのような価値観・世界観を持っているかを理解すること、つまり相互理解の方向に意識を傾けることはまさに問題解決のための思考です。 柔軟性が必要です。 ビジネスを成功させるためには、「負ける人」を最小限に抑えることがポイントになるからです。

これらを実現する典型的な職場のコミュニケーションスタイルは「コーチング」です。 コーチングの精神は相互理解・信頼関係のための技術です。 コーチングは洗脳ではありませんので全ての問題を解決することはできませんが、関係者全員が見失いかけている視点を再発見することが可能です。 視野が変わることで解決の道筋が見つかります。
当事者だけではなくコーチやマネージャー、有識者などと協力して、職場の生産性を上げましょう。

うつみ まさき
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
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〒170-6045 東京都豊島区東池袋3−1−1 サンシャイン60 45階

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