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会社・職場を良くするコーチング:あなたの思考は支配されている!?

現代社会では競争を勝ち抜いたり、生き残りをかけたりするために多くの個人や会社・組織が成長を目指す様々な挑戦を繰り返しています。 それらは自己啓発・学習、改善活動・経営変革活動などと呼ばれています。 たとえばビジネスパーソンが会社で昇進するために英会話の勉強に励むことは当たり前になりました。

 

ところが、多くの自己啓発活動や改善活動が失敗に終わることはみなさんも良くご存じでしょう。 正月に立てた「今年の目標」は2月になる頃には忘れ去られるものです。
なぜ、目標が達成される前に多くの活動が中断してしまうのでしょうか? その原因は、「時間がなかったこと」かもしれませんし、「やり方が間違っていたこと」もあったかもしれません。 しかし、多くの場合は「いつの間にか面倒になった」、「他のことが優先されて、先送りになった」と言う結果ではないでしょうか?

 

自分を変えるための自己啓発・学習も、会社・組織を変える改善・変革も、次々と形骸化し、失敗を繰り返しています。
そもそも、新しい習慣を身につけることは難しいものです。 それは今までの習慣的行動を変更または停止して、新しい行動をするからです。 「頭で理解している」だけではだめなのです。 習慣とは無意識に行動できるように「身についている」ものです。 つまり、新しい習慣を身につけるためには無意識をコントロールする必要があります。 

 

私たちの多くの行動は無意識に実行されています。 たとえば通勤・通学するため家から駅までの移動時に、私たちはその途中の光景のポイントのみを意識しているはずです。 物理的に見えたり、聞こえたりする情報の多くは無視されています。 つまり、ほとんど無意識に行動しています。

 

私たちは無意識に支配されているのです。逆に無意識を支配することは苦手としています。
習慣を変えるためには、中長期的に無意識の行動をコントロールする必要があります。 ところが、測定・定量化の難しい無意識のマネジメントについては多くの会社・組織で極端に軽視されてきました。 それが会社・組織の成長を抑制し、閉塞感をもたらす大きな原因となっています。

 

医学博士であり東大病院医師の栗田昌裕さんによると、無意識がマネジメント出来れば大量の情報を、詳細に、広範囲に扱うことができるそうです。
私の経験でも柔軟に環境に適応できる(習慣を変えることができる)ビジネスパーソンは生産性が高く、リーダーシップを発揮しています。 無意識がマネジメントできた結果なのでしょう。

 

一方、優秀な頭脳を持つと評価される人であっても、大きな失敗する人の特徴のひとつは少ない情報、狭い視野で思考し、判断します。 扱うことができる情報に偏りがあるのです。 たとえば関係者への気遣いができずに、周囲の人たちが理解できず、時には関係者を見下すこともあります。

特に、自分とは違う価値観を持つ人を激しく攻撃し、排除します。
結果的な致命的なスコトーマ(心理的盲点)が発生し、思考や行動が不適切になってしまうのです。 このタイプの人がリーダーになると組織に深刻な悪影響を及ぼします。

 

心理的盲点を小さくすることは無意識をマネジメントすることで可能となります。
そのためには強い目的意識・目標を持つことが大切です。 栗田昌裕さんも「強い問題意識」を重要視しています。 自分にとってあるべき理想像を持つことが目標達成を阻害する心理的盲点を小さくします。

 

そして、心理的盲点を是正するための「仲間」の存在も大切です。
同じ価値観・思考の持ち主が集まると同調圧力が強まり、心理的盲点を強固なものに固定してしまいます。 だからこそ、それを是正してくれる「仲間」の意味があるのです。 多くの経験を持つメンターや高い専門性を持つコーチなども、この「仲間」の一種と考えて良いでしょう。

無意気をマネジメントし、習慣を変えて、成長のための次のステージに立つことがこれからのビジネスパーソンや会社の生産性を大きく上げることになるでしょう。

うつみ まさき
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
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