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「アメリカンラグ シー」事業終了と成功する目標設定法
【成功、市場変化、目標設定、ゴール設定、リアリティ、コーチング】

今から20年ほど前、1990年代に「最新のコーチング理論」が次々と日本に上陸しました。
 20年近い時間をかけて、それらは日本にも定着しつつあります。

 しかし、多くの人が最初に悩むのは

   「大きな目標(ゴール)」を設定しましょう

 と言う考え方です。
  それも、現状では達成不可能なほど大きな目標が良いと言われることもあります。

私がコーポレート・コーチングをする際にも、「大きな目標設定」をとても大切にしています。

 多くのリーダーは、目の前の問題解決に専念することに慣れているからです。

  大きな目標を設定することに悩んでしまうのです。

目標が設定できれば、手段(How)を探しはじめることができます。

 特に、目標にリアリティがあればHowも見つけやすくなります。
  行動する時も、情熱が持てるでしょう。

それにも関わらず、なぜ私たちは成功のために「大きな目標(ゴール)」を設定する必要があるのでしょうか?

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目標設定を考えるための例題として、「アメリカンラグ シー」事業終了について考えてみましょう。

先日(2018年4月11日)、株式会社 サザビーリーグが「アメリカンラグ シー」事業から撤退するとのニュースが流れました。
  (https://www.wwdjapan.com/598540)
  (https://news.yahoo.co.jp/byline/kumimatsushita/20180415-00084027/)

 「アメリカンラグ シー」は1984年に米国西海岸で誕生したセレクトショップです。
 現在でも、ファッション業界者が注目しています。
  一時は、青山や渋谷をはじめとして多店舗化していました。

 事業終了の本当の理由は分かりません。

 しかし、
  ・ネット上で多くのブランド商品を購入できる環境が整い、
  ・コストが強く意識される現代においては
 セレクトショップビジネスは厳しい競争に晒されています。

  大きな利益を出すことが難しいのは確かでしょう。

 これはセレクトショップに限らず、ファッション業界全体が直面している現象のようです。

ここで、最初に申し上げた「大きな目標を設定する」に話を戻します。

時代の変化に従って、人も組織も変化・成長する必要があります。

 変化・成長するためには、「最終的に目指す目標(ゴール)」や「理念」が必要です。
 最終目標や理念がなければ、「利益のためならば手段を選ばない組織(人)」となったり、「組織はトップの自己実現のための道具」となってしまいます。

そこで、ファッション業界が目指す「大きな目標」を考えます。

 もし、リーダーが設定した目標が「真心のこもった接客をする店の実現」だけだとすると、どうなるでしょうか?
 また、「日本一の品揃えがある店の実現」であればどうなるでしょうか?

 インターネットが発達し、コスト意識が高まった段階で、Amazonや楽天が台頭すれば高コストの店は生き残りが難しくなるでしょう。

 一方、たとえば「心豊かな生活ができるファッションを提供すること」と言う大きな目標を設定した場合はどうなるでしょうか?
  この目標実現のために、ネットが発展すると同時に実店舗とは違うアプローチにシフトすることもできたはずです。

  目標から手段が選ばれるからです。

 【このように発想や着眼点を大きく転換できるのは、
  目指している目標(ゴール)が「とても大きいから」です。】

大きな最終目標からブレイクダウンして、中間目標(マイルストーン)は設定します。
 中間目標を「実現可能な目標」として設定すれば、リアリティを持って取り組むことができます。

 現代が変化の大きな現代だからこそ、
  大きな目標を設定することに意味があるのです。

大きな目標を設定する方法は、リーダーごとに異なるでしょう。
 リーダーの「大切にしていること(信念)」から目標設定することが大切です。
 それをスムーズに実現できるように支援するのが、コーチの役割です。

PS.
 なお「アメリカンラグ シー」は、
  米本国のインダストリーズ ワーツ社が、日本でのビジネスとして
  オンラインや実店舗のビジネスを検討している
 と伝えられています。

 これからの展開が楽しみですね。

うつみ まさき
(内海 正樹)
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
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