こんにちは。
プロジェクトコンサルタントの内海正樹です。
リーダーシップコミュニケーションとパーソナル・コンサルティング(コーチング)、プロジェクトマネジメントなどを通じて人と会社の「ひと桁上の目標達成」をお手伝いしています。
ここでは、会社と個人の業績をアップさせるための「テレワークでのコミュニケーション」についてお話しをします。
本来、テレワークは生産性を上げるための働き方です。
多くの社員にとっても、会社にとってもWin-Winとなるべきものです。
新コロナウイルスの影響で「やむを得ずテレワークをはじめた人や会社」は多いと思います。
「テレワークの導入」=「IT環境の整備」
のNext Stepは何でしょうか?
== それは、社内の話し合いや会議で成果を出すことではないでしょうか?==
仕事が個人作業の範囲であれば、特にコミュニケーションは必要ありません。
しかし、人と人が関わり、協調して何かを決めたり、作業を進めたり、創造する時には上手なコミュニケーションが必須です。
実は、多くの日本の会社・職場では創造的なコミュニケーションが苦手です。
「同じ釜の飯を食べて、以心伝心」が通用しなくなってからも、何も変わっていないからです。
その場の雰囲気などで感覚的に「ひらめく」ことはできるかもしれません。
ただ、それをビジネスに活用できる形に仕上げることが苦手なのです。
創造性開発手法NM法などを発明した中山正和さんは、
「日本人はいい気持ちで右脳のイメージを出して喜んでいるけれど、その中にいくらいいヒントがあっても、それを評価することができません。 左脳でこれを論理化してアイデアにすることが不得意なのです。」
「NM式 頭脳特訓法 ゆきづまりはこうして突破せよ!」
中山 正和著.PHP研究所
と説明しています。
●会議で議論がかみ合わない、結論が出ない
たとえば、会議の場で
会議や話し合いがかみ合わない、会議の参加者が様子見の姿勢になる。。。
だから、会議で結論が出ない、結論に当事者意識がない。
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田中さん:○○が問題だったと思います。
佐藤さん:それよりも、□□が問題です。
吉田さん:それは、佐藤さんチームの問題でしょう。
佐藤さん:そんなことありません。みんなが協力しないからです。
加藤さん:仕事ができない人たちのために、これ以上の時間は使いたくありません。この会議も意味ないのではないでしょうか。どうせ変わらないのだから。
会議の時に、よく見かける光景です。
オンライン会議では時々音声のタイムラグが発生して、ますますぎこちない話し合いになります。
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テレワークによって、ますます問題が深刻化しました。
その場の雰囲気などで雑談のようにして「思いつき」を口にすることはできても、それをビジネスに活用できる形に仕上げるにはスキルが必要です。
そこで、会議や交渉が効率的に運営できる枠組み(フレーム)を利用しましょう。
枠組みを使うことで、関係者が思いつきばかりを発言することを防ぐことができます。
つまり、会議や交渉でプロセスをコントロールし、成果を出すことができるようになるのです。
●「反省会」は、肯定(良かったこと)からはじめる
なぜ、上手な交渉・会議が出来ないのでしょうか?
その理由のひとつは、関わる人たちの思いや考え方が様々で、それを上手に整理整頓できないからです。
この問題を解決する効果的な方法は、枠組み(フレーム)を利用することです。
今回は、何かしらのイベント後や問題発生後に行う「反省会」や「ふり返り会」でよく利用される枠組みをご紹介します。
反省会やふり返り会が上手にできれば、職場やプロジェクトでPDCAサイクルを上手に回すことができるからです。
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PDCAとは、「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」です。
成功している多くの会社は、上手にPDCAを実行しています。
PDCAとは:
https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/alphabet/pdca
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今回、ご紹介する枠組みは「KPT」です。
KPTとは、
「Keep(良かったこと、継続すること)」
⇒「Problem(問題があり改善したいこと)」
⇒「Try(新しく取り組むこと)」
の順番で話し合いを進める方法です。
たとえば、参加者が「K」「P」「T」について思うところをポストイットに書き、それを共有し、結論を出します。
KPTの詳細については、書籍などを参照して下さい。
『これだけ! KPT』
天野 勝著、すばる舎
このKPTと言う枠組みが優れているのは、K(良かったところ)から話し合いがはじまることです。
私たちは、P(問題)ばかりに注目する傾向があります。
多くの人は、安全で正常でことが「普通である」と感じています。
それが、理性よりも感情を優先させた会議につながります。
結果的に、「問題の犯人捜し」がはじまり、責任逃れも加速します。
本質的な改善・解決を難しくしてしまいます。
そこで、心理的技術を使うのです。
私たちは誰でも、「肯定されたい」と思っています。
ですから、効果的で建設的な話し合いをするために、話し合いは「肯定」「尊重」からはじめるのです。
そして、解決するべき「問題」と「人(人格)」を分離して話し合いを進めます。
そうすれば、「論理」や「合理性」を大切に扱うことができるようになります。
「感情」をコントロールすることは、話し合いの「場」の共有化が難しいオンライン会議では特に重要です。
関係者で一体感を持ち、共通のゴールに向かい行動するためには「お互いを肯定し、尊重する」ことが絶対に必要です。
[事例]
都内のシステム開発を行う会社をコンサルティングした際のお話です。
納期遅れや品質トラブルが多発し、会社として危機的な状態になっていました。
私たちが「反省会」に参加してみると、問題の原因究明よりも責任者を糾弾する会議になっています。
それが当たり前になっていました。
そこで、問題発生時の反省会(ふり返り会)と毎週月曜日の昼礼にKPTを導入しました。
反省会では、ネットワークを通じて実務を担当する外注さんのリーダーたちも参加していました。
外注さんたちは、今まで会議に参加をしていても発言する機会がほとんどなかったそうです。
(叱られるために会議に参加していたのでした)
コミュニケーションが苦手な管理職や担当者が多く、最初は私たちコンサルタントがファシリテータとして参加しました。
1~2ヶ月程度の間にKPTに関係者は慣れることができ、多くのプロジェクトが問題を早期発見することができるようになりました。
当然、赤字や顧客からのクレームがなりなり、関係者も前向きに仕事ができるようになりました。
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コミュニケーションの形を変えることで、(会社内外の)人間関係を作り替えることが出来れば大きな成果を手に入れることができます。
会社・職場が生き残ると言うよりも、新しく生まれ変わると言っても良いでしょう。
コミュニケーションや交渉は、あまりにも身近なテーマです。
しかし、身体に血液が流れなければ死を迎えるようにコミュニケーション不全の会社・職場は生き残ることができません。
成功に必要なものは、多額の投資ではありません。
「改善意識」だけです。
**ホームページから無料の個別相談を受け付けています。
https://innovation-labo.com/
**コミュニケーションには、外的コミュニケーションと内的コミュニケーションが存在します。
外的コミュニケーションは、対人関係に関係し
内的コミュニケーションは、考え方に関係します。
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内海 正樹
(うつみ まさき)
プロジェクトコンサルタント(コーポレート・コーチ)
工学博士
(株)イノベーション・ラボラトリ
~ひと桁上への成長のために~
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