「しくじり先生」に見る反省の難しさ:たとえばホリエモンも、小沢代議士も
【イノベーション、挑戦、チャレンジ、マインド、イメージ、コーチング】
こんにちは。
コーポレート・コーチの内海正樹です。
私は、マインド・マネジメントによる売上げ・品質、メンバーの達成感向上のため
・リーダーのみなさんへのコーチング(マインドセットのサポート)や、
・組織メンバーのみなさんへの
コミュニケーション/ファシリテーションなどのトレーニング講師
として活動しています。
—————————-
コーポレート・コーチとして期待されていることは、組織や個人が成長し、社会に貢献しながら多くの利益を上げることです。
組織のステークホルダーは全員それを望んでいます。
それが難しいのは、挑戦を必要以上に恐れるからです。
チャレンジは、リスク管理とコンテンジェンシープラン(対応計画)があれば恐れる必要がないと教科書では教えますが、現実にはそれだけでは挑戦できません。
チャレンジには、「イメージのマネジメント」が必要です。
それが出来なければ、人は合理的に思考することさえ出来ません。
コーチングに期待される役割のひとつは、「イメージのマネジメント」を支援することです。
~~~~~~~~~
個人や組織が成長するためには、「経験・失敗から学び、それを成功に結びつけること」が重要です。
既に多くの組織で定番となっているPDCA(Plan-Do-Check-Act)やKPT(Keep-Problem-Try)などの手法も経験や失敗を上手に活かすことを目的としています。
ところが、現実には「経験・失敗から学ぶ」ことは簡単ではありません。
以前、テレビ朝日で放送されていた「しくじり先生」は
人生を盛大にしくじった人から『しくじりの回避法』を学ぼう!
をコンセプトとした番組でした。
http://www.tv-asahi.co.jp/shikujiri
多くの有名人たちが、自らの失敗について語っています。
しかし、番組に登場した方のその後を見ると「ふり返り(反省・自省)の結果は上手に活かされているのかしら?」と思えることも珍しくありません。
ホリエモンこと堀江貴文さんは、2015年4月20日放送の「しくじり先生」に登場しています。
当時のオバマ大統領が選挙の演説で使ったと言われるMe We Now理論(*)などを紹介しながら、
10の信用で100の金は買えるが、100の金で10の信用は買えない
と芸人さんたちにプレゼンしました。
この言葉は、アンケートで「しくじり先生」で印象に残った言葉No.1となっています。
http://news.livedoor.com/article/detail/10778260/
(*)Me We Now理論とは、
・Me 自分の話をして距離を縮める
・We 共通点を見出して連帯感を作る
・Now 自分のやりたい事を説明する
というものです。
堀江貴文さんは、その後
・寿司職人に何年も修行は必要ない。する奴は馬鹿
・『なんで保育士の給料は低いと思う?』と言う記事に対して
<誰にでも出来る仕事だからです>とコメント
・etc.
などの発言で大きな議論を呼ぶことになります。
そこに、Me We Now理論が活用されているようには思えません。
(堀江さんには、堀江さんとしての戦略や思惑があるのかもしれません。)
豪腕と呼ばれ、恐れられた衆議院議員小沢一郎代議士は、2006年4月の民主党代表選挙で勝利した際
よりよい明日のために、かけがえのない子どもたちのために、
私自身を、そして民主党を改革しなければなりません。
まず私自身が変わらなければなりません。
とプレゼンしました。
しかし党内の対立は収まることなく民主党は分裂し、国会では自民党1強時代がはじまります。
小沢代議士にも事情はあったと思いますが、「私自身が変わる」ことが難しかったことが分かります。
「私自身が変わる」ことが出来れば、平成の歴史は変わっていたかもしれません。
人や組織は、自らの経験や失敗を冷静・客観的に知ることがなかなか出来ません。
人には先入観があり、組織には成功体験があるからです。
先入観は無意識領域にプログラムされています。
自覚することができないため、修正が必要なことに多くのステークホルダーは納得しません。
多くの現象は歪曲化して認識されます。
合理的な意志決定によって行動を選択することが出来なくなります。
多くの中央官庁、自治体、(大)企業、銀行、大学が
自分たちの常識と、外部の常識の乖離を克服できず
破滅的な行動を修正できずにいます
では、どうすればより良い組織(社会に貢献し、利益を出し、成長できる組織)を作ることができるでしょうか?
どうすれば、個人は中長期的な成長と達成感を味わうことができるでしょうか?
ポイントのひとつは、イメージのマネジメントです。
無意識領域に存在する認知や意志決定のプログラムは、論理よりもイメージや感情に強く影響されることが認知科学・心理学の発展により知られるようになりました。
イメージは、視覚・聴覚・体感覚などから得られた情報によって形成されます。
無意識は、イメージに強く影響されるのです。
新しい挑戦をする場合、経験したことがない状況に立ち向かいます。
つまり、多くの人は成功や成長がイメージ出来ないため、行動できないのです。
幸せになる私(たち)の様子が想像出来ないのです。
だからこそ、「出来ない理由」ばかりが思い浮かびます。
「未知」を克服できません。
イメージをマネジメントすることで、考え方(マインド・セット)が変わります。
肯定的な場面が「見えて来る」のです。
イメージが変わることで、行動する気持ちが出てきます。
行動が変わりはじめるのです。
行動が変われば、結果が出ます。
小さな成功を経験すれば、再び挑戦することができるようになります。
「理屈はそうだけれども・・・」と思う時、
無意識に思い浮かべ、耳にし、感じるイメージをマネジメントする時かもしれません。
うつみ まさき
(内海 正樹)
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
https://innovation-labo.com/
〒170-6045 東京都豊島区東池袋3−1−1 サンシャイン60 45階
~無料の個別相談をホームページから受け付けています~