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「赤字だった440社ランキング」から学ぶこと(自己変革の欠落)
【改善、変革、イノベーション、価値観、内省、コーチング】

昨年(2017年)の7月に、
 「過去10年で結局赤字だった440社ランキング」
と言う記事が東洋経済ON-LINEに掲載されていました。(http://toyokeizai.net/articles/-/180045)
東京電力や東芝、シャープなど日本を代表する有名企業が名を連ねており、「電機メーカーと電力会社にとって苦しい10年」と書かれています。
 最近(2018年3月)では、リコーの大きな赤字がニュースになりました。(https://mainichi.jp/articles/20180324/k00/00m/020/131000c)
 日経新聞では、人員削減策が実施されると報道されています。
 山下良則社長は「業績を回復するのが責任の取り方だ」と語ったそうです。是非、責任を全うして頂きたいと思います。

繰り返しになりますが、「赤字だった440社ランキング」には有名企業が並んでいます。
この赤字企業や系列企業は多くの人たちが関わっていますから、みなさんのご家族やご親戚、ご友人に関係者がいらっしゃるかもしれません。

職場文化は多様ですから一概に決めつけることはできませんが、赤字企業の関係者から話を聞くと「社内のもめごと」「派閥の対立」などの噂を耳にした方もいらっしゃるのではないでしようか?
縦割り組織では、「社内の確執」は必ずと言って良いほどに存在します。
 たとえば、営業部門と技術部門との対立はその代表例です。
  技術部門は、「優れた製品を作っても、営業がダメなので売れない」と訴えます。
  営業部門は、「技術がろくでもないモノしか作らないので売れない」と訴えます。

多くの有名企業にとって、「最も恐れる必要もある敵」は競合他社ではなく、社内の敵対勢力です。
協力できずに自滅していく組織がますます増えています。

求められるスピードに組織が追従できないのです。

ダイアモンドON-LINEには
  仕事は「巻き込み」より、「共通の敵探し」でうまくいく
 (http://diamond.jp/articles/-/161301)
と言う記事が掲載されています。
ここで「敵」とは「お客様が困っていること」と説明されています。
「敵を探す」と言う表現は厳しいですが、まさに組織としての王道です。

しかし、一流の社員が集まった有名企業で「なぜこの王道を実現することが難しいのでしょうか?」

それは、多くの人が身内であるにも関わらず敵対している勢力に対して無意識に「レッテル」を張ってしまうからです。

「無能である」「自分勝手だ」「怠惰な人たち」とレッテル貼ってしまうので、情動が理性を邪魔します。

私たちは、現実の世界を特定の世界観・価値観で評価しながら見ています。
 世界観・価値観は、メガネのレンズのような働きをします。
 レンズに色がついていれば、見える世界には色がつきます。
 レンズによって光が屈折していれば、見えている世界も屈折しています。

レンズによって現実世界が歪んでしまい、それが固定すると誤ったレッテルを貼ることになります。
しかも、レッテルを貼ることで世界が単純化され、対立構造が発生しやすくなります。
社内・組織内の身内を「共通の目的・価値観を持った仲間」と認識できません。

世界観・価値観は指示・命令では容易に変わりません。 そこで、

 ・座禅や瞑想をする

 ・コンサルタントや占いに頼る

 ・地獄の■■研修に人を送り込む

アプローチ方法は千差万別です。

コーチやファシリテータは自律的な発見ができる「空間」を作る努力をします。
どうすれば内省により「新しい価値観を獲得できるか?」。

多くのコーチやファシリテータも日々研鑽しています。

変革は社会で非常に大きなテーマでしょう。
あえて、多くのリーダーたちが直視することを避けてきたテーマなのかもしれません。

個人の価値観が成長することは、組織・会社が改善・変革するための原点なのです。

うつみ まさき
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
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