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組織が内側から壊れていく?オートリバースが失われたように
【マインドセットの使い方、当たり前がなくなる、変化する社会、コーチング】

私がコーポレート・コーチとしてリーダーのみなさんと対話するひとつの理由は、「目標・目的」の意識化です。

 中長期の計画は、計画表などに書いて「終わり」とするものではありません。
  「目標・目的」の意識化は、毎日の行動が変え、リーダーを成功に導きます。

 多くのリーダーが大きな失敗をする理由のひとつは、「目標・目的」の意識化と言うマインドの使い方を学習していないためです。
 マインドの使い方を誤れば、大きなリスクを見落としてしまうのです。

 変化の激しい現代においては、情報の取捨選択の誤りは致命的です。
 (だからこそ、コーポレート・コーチが求められています。)

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米調査会社ニールセン社の調査によると、米国ではカセットテープで販売された音楽ソフトが増加しているとのことです。

家電量販店に足を運ぶと、現在でも多くのラジカセが販売されています。
 しかし数年前から、オートリバース機能を搭載したラジカセを見ることがほとんどなくなりました。
 以前であれば、連続して音楽を聴くことができるオートリバース機能はラジカセの必須機能でした。

家電流通の市況の情報サイト「BCNリテール」に
  “失われた技術”になるオートリバース
   (https://www.bcnretail.com/market/detail/20180429_59290.html)
と言う記事が掲載され、話題になりました。

 この記事では、なぜオートリバース機能が消えたのかを解説しています。
 簡単にまとめると、その理由は
  オートリバース機能が実現できる調達先が消滅したからです。

実は、多くの製造業ではコストダウンのため外注化が進んでいます。
 それは、家電に限らず社会基盤の成立に不可欠な技術分野においても同様です。
  外注先は国内だけではなく、中国や東南アジアなどにも海外に広がっています。

 オートリバース機能がなくてもラジカセは売れるのかもしれません。
 しかし、「強み(製品のセールスポイント)」を作ることが出来なくなったらどうなるでしょう?

製造業にとって命綱である「技術力」の空洞化が進んでいます。
 メーカーの技術者であるにも関わらず、「技術が分からない技術者」が増えています。

コストダウンを目的とした外注化が多くの業種・会社で進んでいます。
 外注化は製造業に限った話題ではありません。
  もちろん、外注化が悪いとは限りません。

 重要なことは、

  外注化が進んだ結果として
  「本業の強み(コア・コンピタンス)」を失ってはならない

 と言う「当たり前」を理解・実践することです。

 しかし、「当たり前が当たり前ではなくなっている」ことによる弊害が多くの組織を蝕んでいます。

 技術や文化(価値観・社風)は、一端途絶えると復活させることができません。
 新しく作り直すことになります。
  再生には多くの時間とコスト、努力が必要になることがほとんどです。

 空洞化が進めば、「現役世代」が大量に退職した後に事業が維持出来なくなる組織が急増することでしょう。

リーダーは、
  市場動向や技術を目利きする力が求められています。

 優れた能力があり、経験も豊かな人物がリーダーになります。
  有能なリーダーに目利きができないはずがありません。

  ところが、「目利き」ができるリーダーはますます減っているようです。

 【Why】なぜでしょうか?

 それはリーダーは目先の問題解決を迫られ、そればかりにフォーカスすることが当たり前になってしまったからです。

 目先の問題解決に関係のある情報ばかりに関心が集中します。
  目利きに必要な情報に反応することが難しくなってしまうのです。

 市場の動きや技術の本質が分からなくなってしまうのです。

だからこそ、成功するリーダーは重要な目標・目的(中長期の目標)を常に意識する工夫をしています。
 目標・目的を意識化することは、情報の取捨選択を正常化します。

 大事な情報をしっかりとキャッチできるようになるのです。

そのために、
 ・あるリーダーはアファメーションを習慣にしています。
  (アファメーションとは、目標を自分に語る方法です。)
 ・あるリーダーは目標を絵に描いて、それを眺めています。
 ・あるリーダーは仲間と目標について語り合うことを習慣にしています。

 もちろん、
 【コーチやメンターを雇うことで目標を常に意識化することには大きな意味があります。
  コーチの重要な仕事は、目標の意識化です。】

 「意識(マインドセット)の使い方」は目に見えません。
   測定や計算が出来ないのです。

  結果的に、今まではその重要さ注目する人が限られていました。
  しかし変化の大きな時代においては、「意識(マインドセット)の使い方」が成否を決める場面が増えています。

 成功のレバレッジポイントは、マインドセットとなったのが現代なのです。

うつみ まさき
(内海 正樹)
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
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