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リーダーの自己変革・成長:自分の価値を理解し、自信を持ちたいあなたへ

 

多くの組織、多くのプロジェクトにコーポレート・コーチとして関わり、組織トップやプロジェクト・リーダーを支援すると最近の特徴が見えてきます。

それは、高い志・大きな目標を立てることが苦手なリーダーが増えていることです。

コーポレート・コーチの仕事はクライアント(組織トップやプロジェクト・リーダーなど)の目標達成のためにマインドを支援することです。(Methodology[方法論]の支援ではありません) クライアントの目標は理想的状態を設定します。そして、中間目標を具体的に設定することでリアリティを高めます。リアリティが高まるからこそ新しい切り口で課題を考察することができ、モチベーションが上がり、生産性の高い活動に取り組めるのです。

最近、この「理想的な状態」をイメージ出来ないクライアントが増えています。理屈はなんとなく分かるけれど、イメージ出来ないので設定できないのです。なぜ、そのようなリーダーたちが増えているのでしょうか?

大きな原因のひとつは「新しいことに挑戦する自信、新しい考え方や環境に飛び込む自信がない」のです現状の価値観や行動ルールの中で活動することにこだわりを持っているのです。 確かに、学生時代から努力をし、高等教育を受け、立派な会社に就職して仕事をしてきた組織トップ・リーダーの人たちはせっかく手に入れた安定した価値観・習慣を壊したくないのはムリもないことでしょう。過去に失敗した経験もあることでしょうから、その時のイメージが意識を縛り付けていることもあるでしょう。 しかし市場が急速に変わり、多数のステークホルダーが関わる現在のビジネスでは過去の成功方程式が活用出来なくなっています。もっと変化を受け入れることで生産性を上げなければ、組織も個人も競争の中で疲弊してしまうのです。真面目に努力をするタイプの方であれば追い詰められてしまいます。

では、どうすれば「自信」を獲得することができるでしょうか?

有効なひとつの方法は日々の活動を「ふり返り」「記録をつける」ことです。

人間はネガティブな出来事から受けるインパクトをより多く記憶します。印象に残るのです。ですから、「上手にできたこと」「感謝されたこと」「うれしかったこと」などの自信の源(リソース)を意識的に記憶し、それを再認知することは大切なことです。

ふり返りの方法としては「KPT法」がよく知られています。

「KPT法」はもの作りの世界で活用されることが多いふり返り法で、多くのリーダーやプロジェクトチームが成長・改善する糧としています

「K=良かったこと」「P=改善が必要なこと」「T=次から実施すること」を毎日ふり返るのです。ここで、最初に「良かったこと」がしっかりと思い出し、記録することが大切です。(多くの人たちはふり返りで「改善が必要なこと」ばかりに注目します)しっかりと毎日の「K」をリストアップし、それを記録し、後日見直すことで「自分の能力には価値がある」「自分はちゃんとやれることがある」ことを再認知できるのです。

客観化されたEvidence(証拠)を積み重ねることは自分自身をふり返る際にはとても役に立つ習慣なのです。

なお、自分のいる環境が極めて劣悪で、自分の真剣な努力では改善できないことがふり返りの結果から分かった場合には、その環境から旅立つことを真剣に考え・行動してください。

自分を追い詰め、自分の命を消耗していては成長することができません。自分の真の幸せを追求することは成長の原点なのです。

うつみ まさき

コーポレート・コーチ

(株)イノベーション・ラボラトリ

https://innovation-labo.com/