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マインドセットとイノベーション:なぜコーチングなのか?

生産性向上は社会的な要請です。それがなければ、日本は世界規模の競争の中で没落してしまう可能性かあります。

数年前まで「ベストプラクティス」と言う考え方が流行しました。ある仕事をするときには「効率的・効果的な方法が存在する」ので、それを真似ましょうと提唱されました。
たしかに効果的な仕事の仕方は存在します。正しくベンチマークすることでベストプラクティスを上手に参考・活用すれば生産性は向上します。
ところが、「上手に参考・活用」することは簡単ではありません。同じことをする、真似るだけでは生産性が上がらない場合も存在します。
「○○式改善(多くの成功例がある活動)を取り入れても、改善活動が形骸化して失敗に終わる」ことも珍しくありません。
野球選手イチローの打法を真似ても一流の打者にはなれないことは理解されますが、ビジネスの世界では「成功例を真似る」ことが今でも推奨されるようです。

「イノベーションのためにはマインドセットを変える必要がある」と繰り返し言われています。 スローガンとしてはその通りです。人間には心・感情・思考があるからです。
ただ、現場では「ピンと来ない」ために「やったふり」となることがとても多いのが現実です。社員教育が行われても「良いお話を伺いました」と言う感想で終わり、何の変化も起こらないのです。
マインドセットは可視化することができません。外から測定することが難しいのです。数値化が難しく報告もできませんし、共有化することもできないと考える人も珍しくありません。
結果的にはビジネスの世界で敬遠されたり、根性論に陥ることになります。

ところで、「ミハイ・チクセントミハイのフロー」の考え方は一般にも知られています(ゾーンと呼ばれることもあります)。 ピーター・センゲの「学習する組織」と言う考え方は時間をかけて普及が進んでいます(組織開発とも呼ばれます)。 また、リチャード・バンドラーたちが作り上げた「モデリング」の考え方は「動作だけではなく、感情も含めて相手になりきる」ことを求めています。
これらの手法・考え方をビジネスの世界に応用するのに適しているのが「コーチング」です。
コーチングは相手を誘導する話術ではなく、マインドを変容・変革させることが目的です。上司とメンバーの対話も生産的になりますし、一流コンサルタントもコーチング技術を使うことで効果的にソリューションを提供しています。


コーチングと言う言葉はビジネスの世界に普及しました。効果を実感するのはこれからです。
生産性を向上させるのはロボットやAIではなく、人間のマインドセット(思考様式)です。
多くの方々がコーチング技術で生産性向上や達成感を実感する時代になったのです。

うつみ まさき
コーポレート・コーチ
(株)イノベーション・ラボラトリ
https://innovation-labo.com/
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